101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

<100歳の100の知恵 4>

『胃袋も目も喜ばせてくれる〈猫の額〉の家庭菜園』

我が家には四畳半ほどの広さの家庭菜園があります。春はコマツナ、エンドウマメ、夏はキュウリ、ナス、オクラ、トマト、秋はトウガラシなど。

四季折々の野菜のほか、ニラやねぎ、パセリ、ミントやチャイブ、バジルなどのハーブ類も、所狭しと植わっています。薬味となる香味野菜などは、一束買っても余ることが多いので、植えておいて使う分だけ収穫したほうが合理的です。

あるとき、ブロッコリーの苗を植えたらみごとなつぼみをつけたので、一房切り取って食べたらとてもやわらかくて香りも豊かでした。脇芽のようなつぼみを残しておいたら、そこからまた、どんどん成長していくのに気づき、思わぬ生態にびっくり。

身体が動かなくなってからは、甥や姪たちが来て菜園の面倒を見てくれるようになり、私はもっぱら成長の様子を見て楽しんでいます。エンドウの花もかわいらしいし、ハーブの控えめな花も魅力的です。もちろん、収穫したての野菜の味も、充分楽しんでいます。