「40人ぐらいの芸人が同じ病院に検査に行きましたね。僕と同世代の芸人が今健康なのは、僕の貢献があると思います。」

テレビ朝日の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』という番組は、昔から「はんにゃ」の力になってくれていた構成作家の方が統括していたので、この人の番組なら、と信頼して、がんだったことを公表することにしました。

公表してからはいろんな方から連絡をもらいましたが、ノンスタイルの井上(裕介)さんは特に早かったです。すぐに電話してきて、「検査した病院教えてくれ」って。それから、オードリー若林(正恭)さん、ピース又吉(直樹)さん、ノブコブ吉村(崇)さんとか、40人ぐらいの芸人が同じ病院に検査に行きましたね。他事務所の芸人さんも。僕と同世代の芸人が今健康なのは、僕の貢献があると思います。

僕は芸人の中では、おしゃべりは得意なほうじゃなかったんですけど、がんを公表した後は講演の仕事も増え、一人で1時間半は話せるようになりました。

ちなみに一度がんになると、治療が終わって5年経たないと保険に入れません。5年経ってもがんの既往があれば保険料が高くなる。また、僕の場合は幸い不要でしたが、保険をかけていなくて抗がん剤治療を自費で行うとなると、治療を諦めなくてはいけない事態にもなります。がんになって、とにかくいろんな知識が増えました。

このようにがんは深刻な話ではありますが、みんな芸人のがんサバイバーの気軽な話のほうが聴きやすいかなと思うので、いつも笑いをまじえて講演をしています。

がんになってよかったとは決して言えませんが、僕の場合は人生の違う道が、確実に拓けたというのはありますね。