『天外者』で五代友厚を演じた三浦春馬さん
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死と常に隣り合わせだった時代

三浦さんは、映画『天外者』で坂本龍馬を演じている。物語の主人公は、薩摩藩士から明治政府の役人を経て実業家となり、商都・大阪の基礎を築いた五代友厚（三浦春馬）。熱き志を持った五代が、土佐の坂本龍馬をはじめ、三菱財閥の創始者となる岩崎弥太郎（西川貴教）、後の初代内閣総理大臣・伊藤博文（森永悠希）といった若き盟友たちとともに、激動の時代を駆け抜けるさまを描いた青春群像劇だ。

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龍馬を演じるにあたっては、資料を読み込むのはもちろんですが、京都にある歴史博物館の「霊山歴史館」などを訪ね、最後に龍馬のお墓の前で「ちゃんと演じます」と伝えてから臨みました。京都での龍馬の足跡をたどってみて、彼への理解がより深まったような気がします。

台本から僕が思い描いた龍馬の像は、合理的かつ自由な人。そして、さまざまな側面を持つ人というイメージですね。真面目に一つのことに集中していたかと思うと、ふとした時にフワフワ〜ッと定まらなくなる。そういうつかみどころのないところが、万人に愛されたゆえんなのかなと。いっぽうで、犬猿の仲だった薩摩藩と長州藩の間をうまく取り持って薩長同盟を結ばせるなど、頭も切れる。龍馬のような人はすごく好きですね、僕も。

しかも彼が活躍したのは、死と常に隣り合わせだった幕末です。四六時中命を狙われて、本当ならおちおち寝てもいられないはずなんです。お酒を飲んで酔っぱらうなんてことも絶対にできない。でも龍馬は豪快に生き、日本をより良い国にしようと走り回っていた。今では考えられないことを僕と同年代の頃にやっているのですから、傑物ですよね。