ほんの少しの振動を骨に与える
骨に適度な刺激を与えるのに、激しい運動は必要ない、と中村先生。
「確かに、かかる負荷が大きいほうが骨は強くなろうとしますが、ふだん運動習慣がない人ががんばりすぎると、筋肉や関節を痛めてしまいます。最初は無理なくできる軽いウォーキングなど、負荷の小さい運動を毎日続けると効果的です」
中村先生が提案するのは、誰にでも簡単にできる「1分間骨たたき」。
「骨の強化には、ほんの少しの振動を与えれば十分です。1日1分、骨をこつこつとたたくだけで、骨の強化がはじまります。効率よく刺激を与えるには、大きな骨をたたくとよいでしょう。また、厚い筋肉に覆われていると振動が伝わりにくいので、筋肉の薄いところを刺激するのがコツです」。具体的な方法は、このあと紹介します。
どちらが強い骨を作る?
骨にいいのはどちら?
正しいと思うほうをチェックしてください
2 □ ウォーキングをしている □ スイミングをしている
3 □ ダイエット経験あり □ ダイエット経験なし
4 □ コーヒー派 □ お茶派
正解はこちら
1 太っている
一般的に、体重が重いほうが骨密度も高くなるといわれている。理由はまだはっきりしないが、体重増加とともに骨にかかる負荷が大きくなるからと考えられる
2 ウォーキング
スイミングは浮力で骨への負荷が軽減される。有酸素運動としては適しているが、骨を刺激する意味ではウォーキングのほうがおすすめ
3 ダイエット経験なし
ダイエットの経験がある人は、経験のない人よりも骨が弱い可能性が高い。骨密度は20歳前後でピークを迎えるが、その前後に極端な食事制限をした人は、 骨を作る栄養素が行き渡らず、骨粗しょう症発症のリスクが高まるといわれている。また、体重が激減すると負荷が減るので、骨密度が低下することも
4 お茶派
お茶に含まれるカテキンには、骨を強くする働きがあり、ふだんよくお茶を飲む人は骨密度が高いというデータも。コーヒーはお茶よりもカフェインを多く含み、カフェインにはカルシウムの排出を促すおそれが