いよいよ新学期が始まりました。進級や進学で気分も一新するこの時期、子どもへのかかわり方を見つめなおしてみませんか。三男一女が東京大学理科三類に合格した佐藤ママこと佐藤亮子さんは、子どもたちの「知的好奇心」や「勉強習慣」をはぐくむためにさまざまな導き方や工夫を重ねたと言います。そこで佐藤ママが実践したことのなかから、いくつか紹介しましょう。特段、受験のことは考えていないという家庭にとっても子育ての参考になるポイントがいっぱいです。

この記事は佐藤亮子:著『偏差値50からの中学受験スーパーメソッド12歳までにやるべき99か条から抜粋し作成しています。

学校のテストの点数に一喜一憂しない

小学校に行くようになると、わが子の成績がテストの点数や通知表などで、ひと目でわかるようになります。そうなると子どものテストの点数に、一喜一憂することとなり、学期末ごとに通知表が原因で親子げんかになりがちです。

しかし、それでは子どもはたまらないでしょう、家に帰るのが嫌になってしまいます。家というのは子どもにとって「心から安心できる場所」でなければなりません。テストというのは、今の段階で何の理解が足りないかを表しているわけですから、叱るのではなく間違えたところを一緒に見直してください。

点数で怒ってもお互いに何の得にもなりません。いい点数でも悪い点数でも、親の子どもに対する態度は常に平静でなければなりません。たかがテストなのです。子どもを否定するような言葉を言うのは親として気をつけるべきです。

要するに、テストの度に大喜びしたり、ガッカリしたりせず、一定のテンションを保つことが大切です。

点数が悪いときに親がガッカリした表情を見せたり、怒ったりすると、子どもは悲しい気持ちになります。点数によっては恐怖を感じビクビクしてしまうでしょう。

テストの点数は、いいときもあれば悪いときもあります。だから、いいときはさらっと「良かったね」、悪かったときは明るい口調で「弱点がわかってよかったね」と、どちらの場合にも淡々と言うようにし、「温かく見守る」スタンスが大切です。