闘いは土俵上だけではない


テレビ観戦にはお作法がある。

1、 ひいきの力士が負けた時の怒りで、テレビを壊すようなものを投げないようにハサミ、出刃包丁などの鋭利なものを近くに置かないこと。

2、あなたの大好きな力士を否定し、負けると笑うような低い人格の人とともに観戦しないこと。あなたが相手に張り手をくらわす危険があるからだ。

3、これは放映するNHKしだいだが、花道の奥の姿からも勝敗はよめるので、見逃さないこと。トイレに行くタイミングが難しい。

4、NHKの解説者が誰であれ、仕切りの時に褒めちぎられた力士は負けることが多い。ひいきの力士の時は、解説者が褒めないように祈ること。

5、自宅でのテレビ観戦は、大声が出てしまうかもしれない。コロナ禍以前なら窓を締め近所迷惑にならないようにできた。勝った喜びの声は良いが、負けた罵倒は夫婦喧嘩だと思われたり、サスペンス好きの人は警察に電話するかもしれない。しかし、いまや家庭内であってもコロナ感染対策で国技館のような拍手での声援や部屋の換気も必要だ。

家宝ともいうべき昭和30年代の相撲雑誌『大相撲画報』(朝日新聞社)。右から昭和33年8月28日号「秋場所展望号」で表紙は若乃花。昭和36年11月1日号「11月場所展望号・大鵬・柏戸青年横綱誕生号」で表紙は大鵬と柏戸。昭和34年4月26日号「夏場所展望号」で表紙は朝潮。一番左は母が墨をすって板紙に文字を書き、めうちで穴をあけて表紙を自作、厳選した雑誌を綴じていたもの

 

いま、私は祈っている。闘いは土俵上だけではない。コロナ禍の中、無事に15日間終えることを。この相撲ファンの祈りは誰にささげたらかなうのか。相撲の神様といわれた天国の双葉山か、それとも八角理事長か、いや大相撲の全力士と親方たち、相撲関係者全員にである。

誰が優勝してもいいです。この際、贅沢なことや文句は申しません。どうかご無事に本場所をまっとうして、世界中の相撲ファンに生きがいと楽しみをください。

※次回は3月15日掲載予定です

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