仕切り時間から勝敗が見える

相撲は仕切り時間がつまらないという人がいるが、大まちがい。正代は緊張が真逆にでたのかだるそうな仕切りをして、対戦相手の御嶽海は気合いのこもった仕切り。ほら、御嶽海が勝ったでしょう。

先場所、パンパンに張った体で動きも悪く、息も苦しそうで心配していた貴景勝は、体重を17キロ落としても力が出て、しっかり動けて良かった。私は介護と仕事の両立で睡眠時間が1週間で合計8時間の時があり、その時パンパンに体が張り、先場所の貴景勝は横綱を狙うストレス太りだと勝手に考えていた。初日を見る限り、大怪我さえなければ、かど番を乗り切れそう。

朝乃山はすんなりと宝富士に勝ったが、豪快で美しい投げを見たい。美しいといえば、美相撲を取る遠藤が場所前にふくらはぎを痛めたそうで、妙義龍にあっけなく負けてしまった。怪我して思うようにいかず、遠藤はくやしいだろうなあ。

さて、私は力士の取り組みはもちろんだが、解説者の言葉、NHKの取材内容、大相撲の書籍と雑誌などから苦境に耐えるすべを学んでいる。

初日の教訓は、NHKテレビの十両を解説した安治川親方(安美錦)の言葉だった。新十両の武将山に対し、「新十両は緊張するもので、その中でどれだけやるかです」と話した。そして、一日一日の積み重ねの大切さを語っていた。様々なプレッシャーの中、日々は過ぎていく。怪我と戦った安治川親方のお言葉、心に染みます。

安治川親方(撮影:本社写真部)

※次回は3月22日掲載予定です

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