女性の3大不調を改善する漢方薬と生活習慣
「月経不順や不妊、更年期の不調など、婦人科系の悩みは漢方の得意とするところ」と渡辺先生。症状に応じて薬のバリエーションも豊富といいます。
「漢方薬で症状を改善するとともに、体調不良を引き起こす原因をさぐり、生活習慣を見直すことも大切です。漢方医学ではこれを『養生』と呼び、とても重要なことと位置づけています」(渡辺先生。以下同)
ここでは、渡辺先生のクリニックでも相談の多い「女性ホルモンのバランスの乱れ」「冷え」「だるさや疲労感」について、よく使われる漢方と生活習慣についてアドバイスをいただきました。
●女性ホルモンのバランスの乱れ
「ストレスや不規則な生活、睡眠不足など、ささいなことでホルモンバランスは乱れ、頭痛や肩こりなどの症状をもたらすほか、心も不安定になりがちです」
とりわけ更年期は女性ホルモンが急激に減少し、のぼせやほてり、イライラや不安感といった症状がより強く起こりやすくなります。人によっては長く不調に悩まされることも。
「更年期の不調は、まわりに理解されずストレスになることが多いのが難しい点。ですから、更年期世代の人は『私のせいではなく、ホルモンのせい』と割り切ることも心の安定につながります」