答えの出ない自問自答を繰り返す

きっかけはとくになく、ある時期から、「今日こんなことがあったよ」と私が話しても「ふーん」と気のない相槌をうつようになったので、これは話を聞く気がないなと悟り、話しかけなくなりました。そのかわり、婿さんや20代の孫娘たちがときどき私の部屋にきて、話し相手になってくれます。

私は遺族年金と厚生年金で月18万円入るため、金銭には困っていません。お互いによく話し合って同居を決めたはずでしたが、果たしてこれでよかったのか、といまだに悩んでいます。子どもに甘えず、有料老人ホームに行ったほうがよかったのか。でも、ホームに入っていたら、「面倒をみてくれる子どもがいたのに」と後悔した気もします。人生に正解はないのでしょう。

最近になって、生命保険の受取人を変えました。娘2人にしてあったのを、一緒に生活してくれる次女に名義を変更したのです。長女には相続放棄するように言ってあります。とくに反対もなく、長女も納得しているようです。

いずれにしても自分で選択した人生。今はすべての人に「ありがとう」「ごめんなさいネ」と思う日々です。片道切符で旅立つ日まで、笑顔で過ごすように心がけています。


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