娘が3歳のとき、見ていることも怖くなって

だが4年前、当時2歳だった娘を見ていたときに、自身の性虐待の記憶が蘇ってしまった。フラッシュバックと呼ばれる症状が起きたのだ。

「ある日、継父にされたことが今起きていることのように脳内で再現されたのです。そんなことが毎日のように起こり、娘が3歳のとき、いよいよ強烈に記憶が蘇ってきて。身体は固まるし、息もできない。娘を見ていることも怖くなってしまったのです」

すぐに精神科を受診したところ、医師はももこさんに生育歴を尋ね、過去に受けた虐待を指摘する。

「先生から、『自分が被害を受けた年齢に子どもが達したとき、母親がフラッシュバックを起こすのはよくあることですよ』と言われ、ちょっと安心しました。こんなにも過去の記憶が蘇って、娘と一緒にお風呂に入ることが苦痛になり、私は本当に頭がおかしくなってしまったと思っていたので……」

ももこさんは「娘に影響があっては困る」という思いから治療を受け、多くの専門書を読んだり、勉強会などに出向いたりしている。現在の苦しみの原因は、継父からの性虐待と、母親の断続的な不在の影響が大きいようだとわかってきた。

夫には、虐待を受けた過去についてあまり詳しくは話していない。娘の存在がフラッシュバックの引き金になってしまうとはいえ、ももこさんは、「治療を頑張って続けようと思えるのも、娘がいてくれるおかげ」だと話す。