球界や角界でも不倫騒動が話題です。夫の浮気が発覚した時、妻はどうする? 青山さん(仮名、主婦)はある時、夫の不貞の証拠を発見してしまう。思わず問い詰めてしまったが、夫の反応はーー。
退職後にスマホを持ち始めた夫
8年前、夫は職場でのストレスからか、始終イライラして、寝言で大声を出すようになった。私も眠りが浅くなり、睡眠不足で気分が落ち込む日々。そのうち、耳鳴り、頭痛、不安感が私の体を襲ってきた。原因不明のさまざまな症状に悩まされ、いくつの病院を回っただろうか。
耳鼻科や婦人科などを経て心療内科に駆け込むと、「うつ病」と診断された。処方された薬を飲み続けても、なかなか気分は晴れない。家事も手につかず、部屋は散らかり放題。暗い穴に落ちたような生活が、2年ほど続いた。
夫は6年前の12月に定年退職。会社を辞めてからは、趣味の歴史探究会だなんだとちょくちょく外出していた。翌年の2月、居間に置かれていた夫の手帳を何気なく開き、私は驚くことになる。女性の名前で予約した電車の切符と、2枚の短冊が挟まれていたのだ。
「小春日に寄り添い見つめる寒牡丹
二人して見つめて優し寒牡丹 Y子」
「恒久の仏見つめる愛一つ
水晶の瞳に誓いし永遠の愛 Y子」
二人して見つめて優し寒牡丹 Y子」
「恒久の仏見つめる愛一つ
水晶の瞳に誓いし永遠の愛 Y子」
女性の名前には見覚えがある。以前、夫と同じ部署にいた女だ。既婚者で子どもが二人いたはず。年齢も私と変わらない。夫が勤めていた営業所の落成パーティーで、白いスーツに身を包み、笑顔で夫に寄り添う写真の姿が記憶にあった。
何が起こっているのか一瞬わからず、頭が真っ白になる。このまま黙って、旅の当日、二人をテレビドラマのように尾行しようか、探偵に依頼しようかなど、いろいろな考えが頭に浮かんだ。