高田「一言多い。それが俺の商売」

清水 リアルな昭和の芸能の話をふたりから聞きたかったから、大正解でした。だけど考えてみたら、ふたりのつきあいも長いよね。

中野 最初は、それこそ雑誌での鼎談だったね。30年以上前の。

清水 もうひとりは誰?

高田 漫画家の高橋春男だよ。そうすると、『サンデー毎日』の中野さんの連載コラムは何年になる?

中野 85年にはじまったから、もう35年だ。

清水 うわあ、長期連載! 高田さんの『ビバリー』も33年だし。

高田 平成元年スタートだからね。ほんと肉体労働ですよ。

中野 悪いわね。こっちはラジオと違って、寝ころがっててでも原稿は書けるのに。

高田 これでいただくものは同じ。

清水 やめなさいって。一言多いんだよなあ。(笑)

高田 一言多い。いいね、それが俺の商売(笑)。だけど中野さんはさ、最初からコラムニストになろうと考えてたところがすごいよ。

中野 昔は、野坂昭如さんや小林信彦さんみたいに、世相を切り取るピリッとした短い雑文がコラムっていうイメージがあった。なにより、その短さが私に向いてたんだと思う。

清水 高田さんは、笑芸を見届けるために生まれてきたような人だし。そう思うと、みんななるべくしていまの仕事を続けてるんだなあ。今日は懐かしい名前が飛び交って、楽しかった!

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