車中泊マナー「10カ条」

最後に、さまざまなスタイルで車中泊を楽しんでいる人たちに共通する「心得」と「着眼点」に焦点を当てたカーネル流の車中泊マナーを紹介したい。

車中泊の目的も、場所も、時期も異なるさまざまな旅行者をひとまとめにして、「あれはいけない」「これはいけない」というマナーは、提言することも守ることもなかなか難しい。

車外での炊飯ひとつとっても、その場所が多くのクルマが出入りする道の駅か、車外炊飯もどうぞといってくれるキャンプ場か、一般の人はあまり来ない広々とした河川敷かによって、それがマナーとして許されるか、許されないかは異なってくる。

大事なことは、みずからがどんな場面でも自信をもって判断を下せる「基準」をもつこと。車中泊をする場合に特に気をつけるべきこと、そしてマナーの基本的な考え方を身につけておけば、どんな場合でも応用が利くはず。

 

【カーネル流車中泊10カ条】

1、ルールのあるところではルールに従う。

2、周囲にいる人たちに迷惑をかけない。

3、その場所の所有者・管理者の意向を推察し、それにこたえる行動をとろう。

4、近隣の住民や通行者への配慮をしよう。

5、日本中で車中泊を楽しんでいる人への配慮をしよう。

6、あとから利用する人へも配慮をしよう。

7、車中泊を認め、便宜を与えてくれる人々への感謝の気持ちを忘れない。

8、マナー違反やマナーに欠けていたと気づいたら率直に謝り、改めよう。

9、迷ったり判断しかねたりしたら、とりあえずやめておこう。

10、最後に、よかったことやうれしかったことは分かち合おう。

もちろん他にも、アイドリングストップや騒音に注意すること。ペットのリードなど、具体的な細かなマナーもある。

まずは車中泊公認の駐車場で行うこと。そして判断に迷ったら、施設の管理人に質問して確認してほしい。

※本稿は、大橋保之『カラー版 やってみよう! 車中泊』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。

カラー版 やってみよう! 車中泊(著:大橋保之/中公新書ラクレ)

車の中に泊まると、なぜこんなにワクワクするんだろう? キャンプやクルマ旅とともに注目を浴びる車中泊のノウハウを紹介。この奥深い世界に、ぜひあなたも飛び込んでみませんか?!