増える「自分で稼げない若者たち」

フリーターの数は現在約150万人、この中で大学・大学院を卒業して就職せずにフリーターで働いている若者は、男性が21・8%、女性が16%。つまり、大学や大学院を出ても定職についていない若者は多いということです(独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状(3)―平成29年版『就業構造基本調査』より」)。

もちろん、フリーターであっても自分が食べていけるくらいのお金を稼げるなら、それはそれで自分で選んだ道ですから、他人がとやかく言うことではありません。

問題は、自分では稼ぐことをせずに、親の稼ぎに依存しているニートと呼ばれる若者が増えていること。

内閣府が2018年に行った調査では、15~39歳の若者ニートはなんと71万人もいるそうで、しかも潜在ニートは155万人なのだそうです。

この中には、家から一歩も出ず、家族以外との関わり合いを持たない「引きこもり」と呼ばれる若者も含まれます。厚生労働省の調査では、ニート全体の約半分がこの「引きこもり」とのことでした。