7. ウィッグや補整下着の購入

女性にとって、がん治療による脱毛や乳房切除はつらいことです。ウィッグや胸を補整する下着が必要になりますが、こうした外見をケアする商品の購入費の一部を援助する助成制度を設けている自治体があります。

秋田県、山形県、横浜市、鳥取県、東京都港区などが実施しており、助成対象品や条件は各自治体によって異なります。例えば東京都港区では、ウィッグと胸部補整具を対象に、購入金額の7割または3万円の、いずれか低い金額を助成しています。

実際にこうした制度を利用するときには、自分で詳しく調べて手続きしなければなりません。それにはまず、制度の名前と概要、相談先を知っておくことが大切です。

 

いざというとき役立つ民間の保険は?

公的な保障を補うものとして民間の保険についても触れておきましょう。私の場合、医療保険に入っていましたが、まさか自分ががんになるとは思っておらず、がん保険に加入していませんでした。

医療保険はあらゆる病気に適用されますが、入院保障がメイン。がん治療による入院日数は短くなっていて、ほんの数日で退院するケースも。

一方、がん保険には、がんと診断が確定したときに給付される「診断給付金」や、抗がん剤治療等に対して給付される「治療給付金」が含まれているものもあります。がんになったとき、まとまった給付金を受け取れるというのは心強いものです。

「がん保険」には、「一時金タイプ」と「都度給付タイプ」があり、後者は入院、手術、抗がん剤や放射線治療など治療内容に応じて、その都度給付されるもの。一時金タイプのようにまとまった額は受け取れないけれど、治療が長引いた場合など安心です。