草笛「低音が響くように歌いたくて」

天海 私、このコロナ下でミチコさんのYouTubeにどれだけ助けられたか。家にこもっていた間、毎日のようにゲラゲラ笑ってたんですよ。「出た、小池百合子。いつか誰かがやると思ってた」とか言いながら(笑)。モノマネは、特にスペシャルな技術じゃないですか。どのセリフや仕草を切り取るかで、ひとつとして同じものにならない。

清水 天海さんが真似されることもあるの?

天海 私は、あんまりないの。やってくださるものを見たことはあるんだけど、「あれ、そんなに似てない」って思っちゃった。(笑)

草笛 ねえ、あなたもう一回、真面目に私の真似をやってみて。

天海 いや、ミチコさん、さっきも真面目にやってたから。(笑)

清水 「女の40代は、まだまだ、伸び盛り」。

天海 すごく似てる。

清水 あははは。私も、そんなに似てるとは思ってないですよ。でも草笛さんを好きだという気持ちは伝わると思う。草笛さんは、誰かの真似をしたことはありますか。

草笛 ない。誰かが私の真似をしてくださったこともない。

清水 じゃあ私が初代ってことか。

天海 第一人者!

草笛 私、音が低いじゃない。

清水 低音の声はたいてい、より知的な感じがします。

草笛 ……。

清水 あれ、黙った!

天海 黙った。(笑)

草笛 だって、まったく知的じゃないもの(笑)。でも松竹歌劇団時代も、その後も、低音が響くように歌いたくて低音を教えてくださる先生にばかり習いに行ってた。