『生きるために、捨ててみた。』(著:だいたひかる/幻冬舎)

<捨てづらいスイッチ>と<捨てやすいスイッチ>

片づけを続けるうちに、思い出の品などに直面すると〈捨てづらいスイッチ〉が入ってしまう一方で、〈捨てやすいスイッチ〉もあることがわかりました。もしかしたら、「そんなの当たり前だよ」と思われるかもしれないですが、そして私の主観にまみれていますが、せっかくなので紹介させてください。

それは、嫌いなものは捨てやすいということ。

例えば、私だったら傘が嫌いです。傘って持たずに出かけて、途中で雨が降り出して、ついビニール傘を買ってしまう。そうやって次第に何本もたまっていくじゃないですか? 私はそんな風景を見るのがイヤで、たとえビニール傘を買ってもどんどん処分。だから我が家には、折り畳み傘を含めて4本くらいしか傘はありません。嫌いな傘で場所を取られるのが馬鹿馬鹿しいし、好きじゃないものははなから少しでいいと思えるわけです。

ストッキングも多めに持ちません。履いてないときのあのビヨーンとだらしない感じがモノとしてまったく美しくない。かわいいものが好きな私としては、耐えられない光景です。なので、ストッキングは2足しか持ってなくて、1足が伝線したら、買い足すようにしています。