「助けてもらえますか?」と言えるだろうか

仮にこの先わたしが心身が弱った場合のことを考えると、決して人ごとではない。
娘に手伝ってもらうことは増えるだろうし、その手伝いの量は、子どもにとっては多いものだろう。

本連載をもとに青木さんが書いた初の小説『母』(中央公論新社刊)

それが数日なら兎も角、1ヵ月続いたらどうなのだろうか。 

娘のことを考えると誰かに助けてもらう選択肢がベストだが、果たしてその時わたしは、人に助けを求められるだろうか。

過去を思い出すと、わたしがいっぱいいっぱいだった時、「助けてもらえますか?」という元気すらなかった。わたしが動けなくなったら娘は助けてくれる。わたしがそんな状態で、よその人が家に入るより、私がやるよ、となるのではなかろうか。

娘との二人暮らしの今、ヤングケアラーという言葉の登場は、
わたしの心をざわつかせる。