〈予防〉規則正しい生活習慣でうつ病を寄せつけない

うつ病の予防にもなるのが「食事」「運動」「休養」です。栄養バランスのとれた食生活をしていると、再発予防にも、初発予防にもなります。その食事は「主食」+「主菜」+「副菜」が基本。主菜は1品、副菜は1~3品程度が望ましい。主菜は3食、肉、魚、卵、大豆の4グループから摂るのがポイント。調理法も生、茹でる、炒める、煮るの4パターンで。副菜も4つの調理法でそれぞれ摂るのが望ましい。

食材からうつ病予防を考えると、「魚の消費量の多い国はうつ病の発症率が低い」ことが世界的な学術誌『ランセット』に発表されました。魚の油に含まれる「EPA」「DHA」が予防に効果を発揮するのです。この発表は1998年。その頃に比べて日本人の魚摂取量は減少しています。EPAやDHAの多い青背の魚をしっかり食べましょう。

トリプトファンを食事で摂取するのも有効。うつ病の大きな原因はセロトニン不足ですが、セロトニンは直接補えません。セロトニン合成の主原料であるトリプトファンを摂取するため、たんぱく質をしっかり摂りましょう。そして、炭水化物の摂取も重要。脳関門を通過するトリプトファン量を増やす働きがあります。加えて、適度な運動も脳関門を通過するトリプトファン量を増やすので、食後のウォーキングなどはお勧めです。また、葉酸をしっかり摂取できている人にうつ病が少ないこともわかっています。葉酸はビタミンB群のひとつ。緑黄色野菜、魚肉類、納豆、果物にも含まれているので、多種類の食品を食べることが葉酸不足にならないコツです。

そして、ストレスを感じた時には早めに意識して解消を。もっとも良いのが休養。何もかも忘れて温泉の旅へ……。そんな切り替えが大事です。