イラスト:小川かなこ
高齢化が進むなか、シニアの住まいが多様化しています。経済面、精神面での不安をできるだけ感じずに心地よく暮らせる「終のすみか」とは。これまで多くのシニアの住まい探しをサポートしてきたファイナンシャルプランナーに聞きました(構成=山田真理 イラスト=小川かなこ)

<前編よりつづく

住宅系の魅力は安心・安全・自由

ひとり、あるいは夫婦だけで暮らしていくのは、体調や防犯の面で不安がある。でも、施設に入るのはまだ早い――。

そうした元気なシニアの住み替え先として注目されるのが、高齢者が暮らしやすいよう居室内や共有スペースがバリアフリーになった住宅です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、毎日の安否確認や緊急通報装置などの見守り、生活相談のサービスがついています。オプションの食事サービスは栄養バランスが考えられ、家事が億劫になってきた女性にも好評。

住宅型有料老人ホームも、掃除・洗濯などの家事支援や健康管理サービスが提供されるほか、催しやサークル活動なども充実しているのが特徴です。

この2つは民間施設のため、立地や広さ、館内設備、提供されるサービスなどによって費用に大きな幅があります。サ高住はマンションタイプの賃貸住宅なので、入居の際、一般的に家賃2~3ヵ月分の敷金が必要。さらに毎月の家賃+管理費+食事代(オプション)などが、おおよそ10万~25万円かかります。

「サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム」というサイトを利用すれば、希望する地域にあるサ高住の家賃を無料で調べることができるので、ぜひ活用してみてください。

住宅型有料老人ホームは、入居一時金+月額費用(管理費・家賃※・食費・生活費)がかかります。それぞれの金額については、施設ごとに作成されている「重要事項説明書」をネットで手に入れて、計算してみるといいでしょう。なお、パンフレットに一部掲載されている場合もあります。