財木琢磨さん(撮影:洞澤佐智子)
2022年4月23日に開幕する人気ミュージカル『アニー』に、ルースター役で出演する財木琢磨さん。福岡の食品工場で働いていた時、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに参加し、芸能界入りして10年。恥ずかしがりやの自分が、芝居や歌を披露することになるとは夢にも思っていなかった。(構成=上田恵子 撮影=洞澤佐智子)

決めるところは決めてカッコよく

父は空手の先生で厳しい人なのですが、とはいえ僕は姉2人がいる末っ子。甘やかされて育ったこともあり、「琢磨が東京で一人暮らし、できるんかいな」と家族がものすごく心配していました。

当時、マネジャーからは「3年で芽が出なかったら地元に帰す」と言われていて。ラスト1年になり、バイト先から親に「もう無理かも」と泣きながら電話したこともあります。

それだけに、ミュージカル『テニスの王子様』への出演が決まった時は本当に嬉しくて、歌に真剣に向き合いました。初日の出番前には感情が溢れ、舞台袖で涙がぶわーっと出てきたことが忘れられません。

今回、誰もが知る名作のミュージカル『アニー』に、ルースター役で出演させていただきます。客席の子どもたちにとっては初めて触れるミュージカルになるかもしれないですよね。気が引き締まります。悪役ですが、決めるところは決めてカッコよく演じたいです。

2019年から「くるめふるさと大使」を務める財木さん。久留米絣のカバンを愛用している(財木さんインスタグラムより)

コロナ禍では難しい客席登場など、舞台ならではの楽しみを早くまたお届けしたい。そんな明るい〈明日〉になるよう、ルースターとして歌もダンスも全力で頑張ります!