見守り用のカメラや、防犯カメラの導入もトラブル防止に効果的(写真提供◎photo AC)

防犯カメラや見守りカメラを

認知症の中には、同居の家族が仕事に行っている間に「近所の人にお金を盗まれた」と妄想して、交番に相談に行った人もいます。警察では「盗まれた」という申し出があれば、「事件性があるかもしれない」と近所の方に事情を聞いたり、地域の防犯カメラを調べたりします。

当然、近所の方とトラブルに発展して、居づらくなった例もあります。遠距離介護をする場合は、トラブル防止のために、自宅に防犯カメラを設置したり、自宅の様子が分かるシステムなどの導入を検討してみてください。

5分おきに近所の方に電話をかけ続けた認知症の方もいます。近所の方が精神的に参ってしまい、親族に訴え、施設に入居となりました。

認知症は、他人に迷惑をかける可能性もが大いにあります。こうなると親族の愛や情熱では通用しません。親族は自分たちの知っている親ではないと受け止め、「私たちでなんとか」などと思わずに、精神科医や認知症の専門医に相談して、薬を処方してもらったり、介護施設に入居してもらったりすることになります。