災害や事故、介護や相続など、人生には不測のトラブルや、避けられない困難が訪れます。とはいえ、気軽に聞ける弁護士や税理士が身近にいるとは限りません。専門的な知識を得ることで、冷静な判断で被害を減らしたり、計画的に備えたりすることができます。ジャーナリストとして長年さまざまな現場を取材しているファイナンシャルプランナーの鬼塚眞子さんに、暮らしに役立つ豆知識を聞きました。第15回は「認知症関連のトラブルについて」です。
認知症とは
厚労省のポータルサイト「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス」(認知症|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省 (mhlw.go.jp))では、
「認知症は、脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態をいいます。(中略)慣れた道で迷う、話が通じなくなる、憂うつ・不安になる、気力がなくなる、現実には見えないものが見える、妄想があるなどのサインが出てきたときには、専門機関に相談してみましょう」
とあります。
この解説にも書かれているように、認知症は本人がお芝居をしているのではなく、「脳の病気」です。また、一口に「認知症」と言っても、単なるもの忘れから無気力や妄想と非常に幅広い症状を発症します。
妄想もたとえば、「部屋の中でウサギが飛び跳ねている」など見えないものが見えると訴える人、妄想から徘徊をしてしまう人など、いろんなケースがあります。