リスク(3)平均寿命と健康寿命の差が12年もある
「健康寿命」という言葉をご存じでしょうか。これは健康上の理由で何らかの制限を受けることなく、日常生活が送れる時間をいいます。
人生の最後まで健康でいられればいいのですが、そううまくいくとは限りません。実際、健康寿命と平均寿命の間には差があります。男性は約9年、女性は約12年です。
12年、もしくはそれ以上の年月を、不具合を抱えながら過ごさなければならないのです。
また、男性に比べ、女性は高齢になるほど認知症を発症するリスクが高くなることがわかっています。つまり、介護の可能性も高まるわけです。
介護が必要になった場合は公的介護保険が使えますから、介護サービスは原則1割の自己負担で受けられます。それでも、介護のための自己負担は確実に増えます。調査によれば、介護にかかる費用の総額は約800万円ともいわれています。
さらに、有料老人ホームへの入居を希望すれば、自己負担はもっと大きくなるでしょう。なお、特別養護老人ホーム(特養)など公共の老人施設は、要介護の条件があります。