豊かな老後を送るためには年金が有効

女性の老後がいかにリスクに満ちているか、おわかりいただけましたか。こうした不安を軽くするためには、お金の備えが最強の武器となります。

「わかった。できるだけ老後資金を貯めるわ!」

その姿勢はとても大事です。

しかし、十分に使っても余りが出るほど、潤沢に貯められるケースは少ないのではないでしょうか。

仮に1500万円の老後資金があったとしても、毎月6万円ずつ取り崩せば、21年で底をつきます。65歳から使いはじめたら86歳まで。平均寿命にも届きません。おまけに、あなたはもっと長生きするかもしれないのです。何千万円貯めればいいのかと思うと、気が遠くなるでしょう。

そこで考えたいのが年金です。

図2:長寿時代に合った老後資金の準備法は「貯蓄」「年金(の増額)」どっち?(図:『私の老後 私の年金 このままで大丈夫なの? 教えてください。』より)

老後生活のなかで、もっとも大きな収入は公的年金です。しかも、生きている限り、ずっと受け取ることができます。100歳だろうが110歳だろうが、年齢制限はありません。長生きする可能性の高い女性にとって、これは最大のメリットです。

たとえば、65歳からの年金が毎月10万円だとすると、100歳までに4200万円を受け取れます。おそらく老後資金より年金の受給額のほうが多くなるでしょう。