(イラスト◎大野舞)
スピリチュアリストとして、さまざまな角度から読者のお悩みに答え、生きる指針を示してくれる江原啓之さん。現在は熱海に在住し、ていねいな暮らしをしながら日々「生きる上で大切なこと」を発信し続けています。『婦人公論』のリニューアルにあたって始まった新連載「〈幸せぐせ〉を身に着けよう」。第4回は「お金との付き合い方の極意」です 

Q どちらの選択をしますか?

家計がピンチの時に高級ランチのお誘い

A)友人関係を保つために誘いを受ける

B)「今は出費が多くて……次回また」と断る

ほどよく使うのがよし

今回は、お金との付き合い方の極意についてお話ししましょう。紙幣は「お札」と書いて「おさつ」と読み、神様の「おふだ」と同じ漢字です。そのことからもわかるように、お金にはスピリチュアルな要素があります。

そこで覚えておきたいのは、「お金の使い方は水の流れと同様に」ということ。水は小川のように常に流れていれば清らかですが、せき止めれば臭いがしたり、虫がわいたり、淀んだりします。かといって濁流のように激しくなれば、何もかもが流される。お金も同じです。ケチになりすぎず、浪費もせず、ほどよく使うことが、人生を豊かにするのです。

となるとAが幸せぐせのようですが、実は幸せぐせの人はBです。お財布がピンチなのにさらにお金を使うAは、水の流れで言えば濁流。ここはせせらぎ程度にとどめておかねばなりません。

「誘いを断ったら流れが止まってしまうでしょ?」と思うかもしれませんが、大丈夫! 
「ここ最近、出費が多くて大変で。今回はごめんね。次、また誘って。必ず行くから!」ときちんと理由を伝えれば、せせらぎのような流れを作ってくれます。

たとえるなら、言葉は水の要らないシャンプー剤とでも言いましょうか。水がなくても頭皮や髪を清潔に保てる便利な商品がありますよね。それと同じように、お金の流れはなくとも、言葉が代わりに役目を果たしてくれるのです。