誕生日パーティーに家族そろっての一枚。父・悟さんに抱かれているのが95年生まれの亮吾さん。母・順子さんも一緒に。97年撮影

常に出題する側に興味を

面白いことに亮吾は、好んでゲームの攻略本を読んでいました。しかも、ゲームをクリアするために攻略本を読んでいたわけではないのです。

プレイヤー側の目線というよりは、ゲームの全体像を観察したり、どんな仕掛けがあって、どんなステージが用意されているのかを理解する、いわばクリエイター側の目線で楽しんでいたようです。

「小さい頃からゲームで遊ぶことが好きでした。その中でも一番はまったのが、セガから発売されていた対戦型のアクションパズルゲーム『チューチューロケット!』。このゲームは普通にパズルとして遊べるだけでなく、プレイヤーが自分でパズルの問題を作成することもできました。パーツが用意されていて、それを使って自分だけのステージを作り、ネット上で公開することができる優れもの。この他にもRPGを自分で作れるゲームなどにすごくはまっていました」。

と、亮吾が語っているように、小さい頃から出題する側に興味があったようです。

これは、小学生当時の遊びにもよくあらわれていて、例えば友だちと木の棒でチャンバラごっこをするときも、ただ戦うのではなく、「相手のどこに当てたら何点」とか「地面に円を描いて、ここから出ちゃいけない」とか、スポーツのようにルールを決めて遊んでいたようです。

とにかく新しいものを作り出すことが好きな亮吾には、自分で決めた新ルールで周囲を巻き込み、楽しくさせる能力が昔から備わっていたのかもしれません。