謎解きにはまった理由
このように亮吾を語る上で欠かせないキーワードが、《ゲーム感覚》になります。
運動会にしても、走るのは速い方でしたが、単純に速さを競う徒競走よりは、ハードルや平均台などを一つひとつクリアしながら速さを競う障害物競走の方が得意でした。
工夫されている遊びが好きだったこともあり、「ここでスピード出して一気に追い抜こう」とか、あれこれ戦略を練りながら駆け引きすることが楽しくて、モチベーションが上がっていたのだと思います。
そんな亮吾が本格的に謎解きにはまったのは、IQをコンセプトにした『ひらめきで解く問題』を出題するテレビ番組と出会ったからです。
従来のクイズ番組では、年齢がそのまま知識量に繋がるため、家族間での勝利は見込めません。そもそも長男の大吾とは9歳も離れています。また、歴史の問題が出題されたとしても、習っていない知識は答えようがありません。そんなこともありクイズ番組は、どちらかというと嫌いだったと思います。
そんな中、知識量とは関係のない、『ひらめきで答えを導き出す謎解き問題』に出会い、家族の中で真っ先に答えられるようになった経験が、彼の中に大きな変化をもたらしたのです。