勉強までも遊びにしてしまう才能
妻は、亮吾の数学的センスが人並外れていることを、彼が小学生の頃には気づいていたようです。小学校低学年のときに、誰が教えたわけでもないのに連立方程式の考え方を使って問題を解いていたからです。
そのため妻は、「亮吾の数学的センスはずば抜けている。あとはそれ以外の科目をどうやって伸ばしていくか、それだけを考えてあげればいい」と、私によく言っていました。
このように学校の勉強も出題者側の視点で、周囲を巻き込みながらゲーム感覚で楽しんでいたため、亮吾の周りには自然と友だちが集まっていたようです。
全国的に有名な中学受験用の塾で出会い、いまでも親友のJ君はそんな仲間の一人だったと思います。
塾の計算ドリルは、普通は個人個人で黙々とこなすものですが、亮吾は「誰が最初に解けるか勝負しようぜ!」とか「この問題はすごく難しそうだから、解きたくならない?」といった感じで、『バトル』方式で勉強を楽しんでいたそうです。その盛り上がりの噂は、他のクラスにまで広まるほど。
親友のJ君は最初は亮吾より下のランクのクラスでしたが、楽しそうな様子を見て、同じクラスで勉強したいと奮い立ち、亮吾のいる一番上のクラスにまで上がってきたそうです。
勉強までも遊びにしてしまう才能は、父親の私から見ても本当にすごいと思います。
※本稿は、『松丸家の育て方』(repicbook)の一部を再編集したものです。
『松丸家の育て方』(著:松丸亮吾、メンタリストDaiGo、松丸悟、松丸彗吾、松丸怜吾/repicbook)
東大の謎解きクリエイターとして有名になった松丸亮吾など、四者四様、自分の道を各自で切り開きながら着実に前進している松丸四兄弟。そんな世間から天才と呼ばれる松丸四兄弟と、その父である松丸悟がタッグを組み、これまであまり公表してこなかった四兄弟のルーツや人間形成の秘密、松丸家の教育方針や教育環境などを包み隠さず語った待望の一冊。全編オールカラーで、今回の書籍用に撮影した写真だけでなく、子どもの頃の秘蔵写真なども満載。これぞ最強の育児論!