(写真提供◎越乃さん 以下すべて)
圧倒的なオーラを放つトップスターの存在、一糸乱れぬダンスや歌唱、壮大なスケールの舞台装置や豪華な衣裳でファンを魅了してやまない宝塚歌劇団。初の公演が大正3年(1914年)、100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」には「花・月・雪・星・宙」5つの組が存在します。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第23回は「結婚指輪はサプライズで」のお話です。
(写真提供◎越乃さん 以下すべて)

若かりし男役・越乃の密かな憧れ

何度か結婚しました。
その度に指輪を渡してきました。

芝居の中で。

いろんなお役と出会う中で
妻がいる、という設定がありました。
下級生の頃は、上級生を見て憧れ、真似をし、いろんなものを習得していきます。

その憧れの1つが 
「結婚指輪をあげる」でした。

宝塚では、相手役や妻がいる役を与えられると、相手の娘役に指輪を贈る風習があります。
いつか自分に妻ができたら、指輪をあげるんだ。
若かりし男役・越乃の密かな憧れでした。

宝塚では、基本的に小道具は劇団が用意してくれたものを使うというシステムですが、アクセサリーや小物などは自分達で調達することもあります。
その中の一つに指輪などもあります。

お芝居でサングラスをかける事になった時に、メガネの形にも拘りたくて、
自前で用意することにしました。