〈予防〉身体を清潔にし皮膚への刺激を避ける

乾癬になりやすい遺伝的素因は予防のしようがありませんが、原因であげた「外的因子」「内的因子」を抑えることは可能。これは予防であると同時に、症状を悪化させないポイントにもなります。

(1)入浴で清潔を保つ──毎日入浴を。皮膚の防御機能を傷つけないよう石けんを泡立ててやさしく洗うだけで充分。また、熱いお風呂はかゆみが増すので避けましょう。

(2)適度な運動──身体を鍛え、適正な体重を保つようにしましょう。

(3)感染症に要注意──カゼや扁桃腺炎の後に感染が発症したり、悪化したりすることがあるので、普段からこまめにうがいをして感染症予防を。

(4)食事は和食──肉類など脂肪の多い食事は乾癬を増やします。乾癬患者数は白人や黒人にも多く、米国では2%。日本人では0.2%で約25万人しかいません。このように少ないのは青背の魚に多いEPA、DHAをしっかり摂取しているからともいわれ、日本食が有効なのです。最近、乾癬患者さんが増えているのは洋食化の影響も考えられます。

(5)適度な日光浴──日光浴は乾癬改善に良いだけではなく、予防にもなります。が、過度の日焼けは皮膚を刺激することになるので注意が必要です。

(6)上手なストレス発散──肉体的・精神的ストレスは乾癬を悪化させます。スポーツや趣味などで、上手にストレスを発散することが大事です。

(7)皮膚への刺激を避ける──継続的な皮膚への刺激や摩擦は良くありません。靴下のゴムの締めつけやベルトの当たる腰部分などは、乾癬を悪化させることがあります。体を締めつける衣服や下着は避けるようにしましょう。

【関連記事】
〈うつ病〉「頭痛」「目のかすみ」「眼精疲労」「腰痛」「肩こり」も危険信号。抑うつ気分など、5つ以上の症状が2週間以上続くと診断される
〈突発性難聴〉芸能人や歌手で発症する人も。とにかく早めに耳鼻科受診を。疲労や糖尿病、飲酒もリスク。ストレスの多い30~60代で発症しやすい
〈尿漏れ〉40歳以上の3人に1人が経験する尿漏れの原因は?投薬や手術で治療が可能。予防には骨盤底筋へのダメージを防ぐ