たくさんのレジ袋が入った大きな袋が目に留まり

そんな騒動の渦中、息子が一人暮らしをすることになった。

荷造りのために部屋を整理すると、ガラクタが次から次へ出てくる。彼は「捨てられないモノばかりだ」とうだうだ言っていたが、「処分しないと引っ越せないよ」と半ば強制的に仕分けをして捨てさせた。

そして今年の春、息子が再び引っ越すことに。手伝いに行くと、一人暮らしの部屋はスッキリしていて、さほど捨てるモノはなさそうだ。

息子いわく、「住み心地が悪くならないよう、極力モノをためないようにしていた」とのこと。

「えらい、成長したやん」と言うと、「どうしてあんなにつまらないものにこだわっていたのかな。捨ててもまったく困らなかったよ」と大人の発言。

感心しつつ部屋を見渡すと、大小たくさんのレジ袋が入った大きな袋が目に留まった。聞けば、ごみ袋として使っていたが捨てるつもりだという。

「引っ越し先に送れば?」と促したが、荷物をできるだけ増やしたくないのだと言って耳を貸さない。