得意なことに集中するにも覚悟がいる

もちろん手放すばかりでなく、得意なこと、好きなことはしっかりグリップして磨いていかなければならないのですが、好きなことなら努力するのが苦になりません。意欲もわいてきます。

後半期を生きるためには元気と意欲が必要です。好きなことをしていると元気と意欲がわいてきます。

人生前半ではできるだけ自分の可能性を広げておく、若いときは手持ちの箱をたくさん用意することが大事で、自分はこれが好きだからこれしかないと決めつけてしまうのはもったいない。嫌だった経験やスキルが後で役立つことがあります。

しかし、人生後半になると、自分の得意なもの、好きなものに集中していいのではないかと思います。不得意なことを捨てるにも得意なことに集中するにも覚悟がいります。

※本稿は、『女性の覚悟』(主婦の友社)の一部を再編集したものです。


女性の覚悟』(著:坂東眞理子/主婦の友社)

「品格・たしなみ」の次のキーワード「生きる覚悟」を書下ろし。50代以降は「おひとよし、生涯労働、無形資産」で人生が充実。「品格」「たしなみ」の次に、今必要なのは「生きる覚悟」。「人生こんなはずではなかった」「自分ばかりが損をしている」「家事は私ばかり、疲れた」「100年時代といわれてもまだ数十年ある。この先の老後が不安」といった悩みを抱える40-60代に坂東眞理子さんが新しいメッセージを書き下ろしました。読後、一歩前に踏み出す勇気をもらえる一冊。