素晴らしい共演者の方々に恵まれ高まったモチベーション

―――川澄は柴崎の長女を殺害した犯人を捕えたいと執念を燃やしますが、ある時点から決して開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまったのではないかという恐れを抱き始めます。刑事としての使命感と、人としての情感のはざまで揺れる複雑な心境を表現するために、どのような役作りをしたのだろうか?―――

正義感が強く熱い男ではあるのだけれど、やることなすこと上手くいかなかったり、本当は優しいのだけれど、シャイで天邪鬼で、家族にさえ本心を明かすことのできなかったり。そんな不器用なキャラクターを押し広げたいと考えました。

とはいえ、家族ぐるみでつきあっていた柴崎の娘の殺害現場を目の当たりにした時に、あるいは人生の師とあおぐ柴崎のはかりしれない心の闇に直面した時に、川澄がどれほどの衝撃を受け、何を思い、どんな表情をして、どんなしぐさをするのか。この状況下でこのセリフをどんなニュアンスで言えばいいのだろうと、頭では理解できても、感情が追いつかず困惑することが度々ありました。そうした時には共演者に支えていただいたというか……。たとえば恭兵さんの迫真の演技を受けて、自分の中に自然と湧き上がる感情に突き動かされるようにして演じました。一人ではとても乗り切ることはできなかったと思います。素晴らしい共演者の方々に恵まれ、もっともっと頑張ろうとモチベーションを高めることもできました。

事件の真相が明らかになるとともに、川澄も変わっていく