相互に影響し合う5ヵ所の菌ケアを
私が提唱している「菌活」は、肌、頭皮、口腔、腸、膣の5ヵ所それぞれの菌のバランスを整えていくこと。
近年、《腸内環境に良い》といわれる乳酸菌などを摂る「腸活」が注目されています。菌の宝庫であり、全身の免疫を司る腸のケアは菌活にとってもっとも重要ですが、5ヵ所の健康状態は相互に影響し合っているため、腸だけを整えても効果はあまり期待できません。
その理由の一例が唾液です。私たちは毎日1.5Lもの唾液を分泌し、飲み込んでいます。その唾液に、口腔内で増殖した歯周病菌が混ざっていたら、いくら腸をケアしていても、腸内に悪い菌を日々送り込む結果に。
反対に、腸内で悪い菌が増殖すると、そこから分泌された毒素が血管に漏れ出てしまい、血流に乗って全身を巡ることで、肌や頭皮を荒らす要因になってしまいます。
このように互いに影響し合っているからこそ、5ヵ所それぞれの菌のバランスを整え、相乗効果で体を健やかにしていく必要があるのです。
方法は、「(1) 菌を取り入れる」「(2) 菌を育てる」「(3) 菌の邪魔をしない」の3ステップ。(1)は腸に対して。(2)と(3)は各部位でケア方法が異なります。