自分を追い込むワーママたち

プライベートでは「ママなのに」仕事を優先させなければならないことに罪悪感を感じている。仕事では「ママだから」という言い訳をしたくはないと使命感を持っている。それでもどうしようもなくなって「ごめんなさい」しなければいけないことがある。フォローしてくれる人たちは不満に思っているみたい。

『男尊社会を生きていく昇進不安な女子たちへ』(著:下河辺さやこ/主婦の友社)

会社は何もしてくれない。自分でどうにかしなくちゃ…。いくつもの顔を使い分けて、よき母、よきビジネスパーソンでいなくちゃ…。

と自分を追い込んでいるワーママを、私は何人も知っています。

まずは制度を整えることが大切ですが、それと同時に

「女性は結婚して子どもを持つのが何よりの幸せである」

「母親は仕事よりも子どもを優先するものである」

というやっかいな世間様(特に決定権を持つおじさま)の幻想もリセットする必要があります。ただこういう情緒的な偏見は「お母さんは家事をして子どもの面倒を見るのが普通」よりも具体性に欠ける上に、そう考えている人の「理想のお母さん像」が入ってくるから強力です。