幼い時からの近視、高血圧などがある場合は要注意

Q3)緑内障が心配。早期発見はできますか?

視野が欠損する緑内障は、進行すると失明に至る病気だと不安に思っている人も多いでしょう。早期発見すればまず問題ない病気ではありますが、自覚症状がないため、気づいたときにはかなり進行しているというケースも……。それを避けるには、定期的な目の検査が不可欠です。40代以上は2年に1度、70代以上は年に1度、眼底検査と眼圧検査を受けましょう。万が一発症していても、目薬で進行をゆるやかにすることはできます。

実は、子どものころから近視だった人は、緑内障になりやすいといわれています。近視の人の眼球は丸くなく、引っ張られてラグビーボールのように変形している状態と思ってください。長期間その状態が続くと、神経が圧迫され、緑内障のリスクが高まってしまうのです。また、高血圧や低血圧、糖尿病など血管の病を持つ人も、緑内障予備軍。定期的な検査が必須です。

(イラスト◎はしもとゆか)

Q4)白内障の手術はどのタイミングですればいい?

私はよく、「白内障の手術は白髪染めと同じ」とお伝えしています。いつ手術をするべきかは、価値観の問題ということです。多少見えにくく不自由であっても手術に抵抗があるという人は、先延ばしにしてかまいません。何歳になっても手術は可能です。水晶体が濁る白内障は40代くらいから発症する人が多く、60代で80%以上、80代では99・9%の人が発症します。長生きをすれば誰でもかかる病気なのです。

近年、白内障の手術数は増えてきており、医師のスキルも上がっています。リスクは少ないといえるでしょう。どうせするなら我慢せず、早めに手術をしてクリアな視界を得ることもメリットです。まずは、眼科で相談してみてください。