シンプルに考えるべき3つの理由

シンプルに考えるべき理由はいくつかある。

1つ目は、考えすぎは心配ごとを増やすからだ。考えが考えを呼び、頭の中が複雑化してしまう。こういうときの考えは、たいていの場合、正しい選択を助ける根拠や補足資料とはならず、不要な悩みや不安を生じさせるだけだ。頭の中がごちゃごちゃしていては、正しい選択を遠ざける。

2つ目に、シンプルでないと整理しにくいからだ。

『私はすべて自分で決める。』(著:チェ・フン、訳:李明華/ダイヤモンド社)

たとえば私の3枚に及ぶ議事録も、無駄な内容が多すぎた。私にはどれも重要に思えたが、報告を受ける人の立場からすれば核心を欠いた紙きれにすぎない。考えすぎは正しい選択と決断を阻むばかりか、決断したことさえ方向性を見失わせてしまう。

3つ目に、重要なタイミングを逃すことになるからだ。あれこれ考えすぎてしまうと、それだけ悩むべきことが増える。多くの中から1つを選ぼうとすると、それだけ悩む時間も長くなる。

しかし、選択と決断にも有効期間があり、守るべきデッドラインがある。そのタイミングを逃せば、大事なチャンスが失われてしまう。