職場は理不尽な戦場

では幸せぐせの行動は? それはA。そもそも、「職場は理不尽な場所、戦場である」と心得ましょう。目的は仕事をして成果を上げることであって、仲よしこよしをする場所ではありません。それが基本スタンス。業務がスムーズに進むよう、周囲に目配りし、つけ込まれる隙を作らず、したたかに行動する。ある種、緊張感が必要な場所だということです。ミスをなすりつけられたということは、緊張感が足りなかった、隙につけ込まれた結果だと反省し、次に活かしましょう。

もし緊張感を持って仕事をしていれば、ミスに繋がりそうなことに事前に気づき、「そのやり方はよくないのではありませんか」と進言することもできたかもしれません。もっと上級者になれば、あえて上司には告げず、上司の失態を本人に気づかれぬようフォローするという芸当さえやってのけるでしょう。

(イラスト◎大野舞)

この域まで達したら、職場という戦場においてあなたは勝者。仕事はミスなくスムーズに進み、上司にも「君はうちの会社には欠かせない人材だ」と重宝され、大切に扱われるでしょう。したたかに立ち回るように見えるあなたに対し、周囲の人たちは「上司にうまく取り入っている」と揶揄するかもしれません。嫌みを込めて「やり手よね」と言われることもあるでしょう。でも仕事がうまく回るならば、むしろ褒め言葉です。

それに職場で「やり手」を演じていても、プライベートでは仮面を脱げばいい。本当に自分を評価できるのは自分だけですし、演じていることを職場の人にわかってもらう必要はありません。「今日もよく頑張った。お疲れさま」と、自分自身をねぎらってください。