「死んでもできる親孝行」とは、
「人に迷惑をかけることなく、楽しく笑って毎日を過ごすこと」
だと教えてくれた。

え、そんな事ですか?と思ったのだが、確かに確かに。わたしがもし死んだとして娘に何を望むかと言ったら、わたしのことを思い出し泣いたり反省するよりも、友達と毎日楽しく過ごしていてほしい、一人でいる時間も心穏やかにいて欲しい、それが一番だ。そう想像すると、この親孝行は、大変腑に落ちた。

話は変わるが、先日出演した舞台に共演者の女優さんのご両親が観にいらしていた。
お2人は娘さんである女優さんに、労いの言葉をかけながら、わたしをみつけて、「娘がお世話になって、有り難う御座います」と頭を下げられた。
わたしは、いえいえ、お世話になっているのはこちらです、と恐縮しながらその場を離れた。

舞台に一緒に出たTAIYOMAGICの井上麗夢さんと


わたしは、親ってこんな感じなんだな、と思って、そういえば生前「娘がお世話になってます」ってうちの母も言っていたな、と思って、今は現実にはそんなことを言ってくれる父も母もいないんだな、と思ったら、急に激しく寂しくなった。