意外に多い隠し財産

生前整理や遺品整理、孤独死などの現場を清掃する特殊清掃会社の社長に、次のような話を聞いたことがありました。

「家族がいれば家族がするはずの遺品整理ですが、家族がいない、いても遠く離れていて生活を一緒にしていないと、死後の現場はかなり凄惨な状況になるので、専門業者でなくては処理できない。遺品は、業者に頼んでごみとして廃棄してもらうケースが多いですが、その中に、たまたま故人が隠していた現金もあるのです」

この会社でも、孤独死の現場に入って現金を発見することがままあって、最大2億円を超える現金を遺族に渡した年もあったとのことでした。

「我々は、信用が第一の仕事なので、しっかり整理しお戻ししています。ただ、タンス預金は、本人しか知らない意外なところに隠されているケースが多く、我々も見落とす場合もありますから、こうしたものがごみの処理施設で見つかるのでしょう」