保険金や貯金が消えてしまう!
高齢者の財産が相続されることなく失われてしまう例はまだあります。保険や貯金も失われる可能性があるのです。
まず保険ですが、保険は満期が来たら、自分で請求しなくては、もらうことができません。
実は、郵便局には、2019(令和元)年9月末時点で、支払期日を1年以上過ぎているにもかかわらず、引き取られていない保険金等が、なんと約1300億円もあるのです。
保険金は、満期が近づくと保険会社から通知が来るのですが、親が認知症になってしまっていたり、すでに他界していて、家族がそうした通知に気づかないと、請求手続きがされないままになってしまいます。
「郵便局」で満期を迎える貯蓄性のある保険には、運用利回りの高い時期に貯金代わりに入っているものも多く、商品によっては支払保険料の2倍弱まで増えているものもあります。
「郵便局」の保険は、大きな保険ではないので、人間関係で頼まれて加入するというケースも多くあります。それだけに、本人が加入していたことを忘れやすく、家族がもらい忘れを発見しにくい保険でもあります。
こうした保険が引き取り手のないままになっているというのは、なんとももったいない話なので、心あたりがあったら、本人が利用していた郵便局の窓口か、「かんぽコールセンター」に問い合わせてみましょう。