50代の不安、「70歳支給」でも問題ない?

公的年金は、5年に一度「財政検証」という、その時々の経済の実情を反映し、この先、年金がどうなっていくのかを予測するチェックがおこなわれています。

直近の2019年のデータを見ると、一般的なところでは、2040年には、今年金をもらっている人に比べて15パーセント前後目減りし、2060年には30パーセントほど目減りするのではないかと予想されています。

ただ、2060年といえば、今50歳の方は90歳近くになっているので、食も細くなっているでしょうし、旅行に行く回数も減っていると思うので、年金が30パーセント減っても、年金の範囲内で生活していけるのではないでしょうか。

ですから、今の「65歳支給」が続いていれば、なんとか暮らしていけるのではないかと思います。

問題は、年金が「70歳支給」になった時にどうなっているのかです。

実はそうなっても、今の50代は、それほど心配する必要はなさそうです。

なぜなら、「70歳支給」となるのは、最短でも5年ほど先のことでしょう。決まっても、施行までには数年かかるでしょう。みんな、生活がありますから、決まったとしてもいきなり「来年から70歳支給」ということにはならないはずです。実現するためには、まずは誰もが70歳まで働けるような環境を整備することが大前提だからです。

ちなみに、「60歳支給」だった男性の年金を「65歳支給」に引き上げることが決まったのは1985年の改定でした(女性はこの時、「55歳支給」から「60歳支給」まで12年かけて引き上げられることが決まりました)。

『老後の心配はおやめなさい――親と自分の「生活戦略」』(著:荻原 博子/新潮社)