今の50代が最も危惧するのは、現行で「65歳支給」の年金が、「70歳支給」になるのかもしれないということでしょう――(提供:photoAC)
2019年度の生命保険文化センターの調査によると、少しでも自分の老後生活に「不安感あり」とした人の割合は84.4%と実施者の大部分を占める結果に。年金の支給年齢が引き上げられ、「100年安心年金」が崩壊した今、自分の老後への不安を募らせている40代や50代の読者も多いのでは。しかし、経済ジャーナリストの荻原博子さんいわく、それぞれ年代ごとに対策があるとのことで――。

「ねんきん定期便」はあくまで理想

年金加入者ならば国から「ねんきん定期便」という、おおよそどれくらいの年金がもらえるのかが書かれた書類が届きます。

それを見れば、漠然とではありますが、65歳になったら自分がもらえる年金額が想像できるでしょう。

ただ、この「ねんきん定期便」の支給額がそのままもらえるとは思わないほうがいいでしょう。なぜなら、「マクロ経済スライド」によって、物価が上がっても年金はそれほど上がらないという状況が出てくるかもしれないからです。また、「賃金」が下がることで、「年金支給額」も下がるということになるかもしれないからです。

さらに、今の50代が最も危惧するのは、現行で「65歳支給」の年金が、「70歳支給」になるのかもしれないということでしょう。

もし、支給年齢が70歳になったら、今の50代はどうなるのでしょうか。