紫苑さん「家がモノにあふれた今、不必要な品を贈ってしまえばそれこそ有難迷惑にもなりかねません」(写真提供:著者)
母子家庭で、二人の子どもを育てながらフリーランスで仕事をしてきた71歳のひとりシニア・紫苑さん。そのため年金の額は月に5万円ですが、お金を遣わなくても安心して暮らすための工夫の数々をブログに記すと話題となり、楽しい毎日の様子は新聞やテレビなどでも紹介されるようになりました。その紫苑さんの節約術を日々の暮らしとともに紹介していくのが当連載。第3回のテーマは「年の瀬に頭を悩ませがちなこと」です。

一年の終わりに私が頭を悩ませることとは

年の瀬も迫り、何かと忙しいこのごろ。

私の場合、一年の終わりを迎えようとも、かつてのように大掃除やお節作りに頭を悩ませることはなくなりました。

まず掃除ですが、特別なことは行いません。

年齢を重ねると、寒さに弱くなり、動きも鈍くなりがちです。思わぬケガをしては元も子もないので、それを避けるために日々習慣にしている“小まめ掃除”をしているからそれで十分、といえるかもしれません。

お節も、ここ数年は簡単な「一人お節」で済ませています。

お節っぽい小魚や卵焼きなどを、かつて子どもの運動会などで使っていた木製の重箱に入れ、懐石ならぬ幕の内弁当風に。一人正月でしたので、これで十分楽しめました。

「頭を悩ます」と聞いて浮かぶかもしれない「お歳暮」ですが、これはシニアになって辞めたという方のほうが多いのではないでしょうか。

かつては仕事などでお世話になった方へ、差し上げたり、頂いたり。この時期には「頂いたお品の包装紙を変えて別の方に贈る」という節約ワザを婦人誌でよく見かけたものです。

それで贈られたタオルやお皿などのお歳暮の品も、結局使われないものが多かったようで、よく中古ショップなどで売られていました。しかし、最近ではそういったお店に行っても、明らかにお歳暮の品と思われるものを見かける機会は減った気がします。