イメージ(写真提供:写真AC)

ひとり参加のツアーをやってみて、気付いたことは、ひとりなら(同行者がいないので)、だれに気兼ねするでもなく、自分の関心のみにもとづいて気になる場所に行ったり、集まりに飛び込んだりできる、ということだった。

ひとりきりの時間が好きな人もいれば、ひとりじゃ寂しいという人もいる。いや、同じ人間でも、ひとりで平気なときと、だれかいないとちょっと寂しいというときとの間で揺れているのかもしれない。私もそうだ。寂しくなったときに、ひとと交われる工夫と準備があるといいんだな、と思った。去年やったようなツアーも、ひとりのインフラになるのかもしれない。

しかし、ツアー参加者たちと「またときどきこういうツアーやってね」「はい、ぜひぜひ」などと言って別れた後、ほどなく日常はくだんのウイルスに塗りつぶされた。

 

初めて東京で過ごすお正月

そして、この年末年始である。

私のごとき、帰省できない地方出身者を大勢抱えたまま、東京は正月を迎えようとしている。私も「初めて東京で過ごすお正月!」と考えれば何となくわくわくしなくもないのだが、うっかり出かけていって、ややこしい人混みをつくってしまうのは避けたい。ここはもう、あきらめて家にいたほうがよさそうだ。さて、ひとりで何をするか。

読書、DVD、模様替え、お絵かきソフトの練習、着付けの練習(緊急事態宣言のときに、勢い余って一式買ってしまった)、凝った料理をする、今更だが日記を書き始める、散歩をする……。そして、年越しそばか、おとそぐらいは、実家とZOOMでつながろう(この前やってみたらできた)。

「ひとりって、こういうことなのか」という気づきがある正月になるといいなと思う。そして、どんな正月だったかを、また読者の人たちと紙面でシェアしよう。まねしてみたい「シングルスタイル」に、出会えるかもしれない。