新型コロナウイルスに加え、風邪やインフルエンザへの対策が必要な季節です。こうした感染症を遠ざけるためには、ふだんから免疫力を高めておくことが肝心。専門医に対策法をアドバイスしてもらいました。
(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)
鼻の粘液を増やすにはハミングや鼻歌も効果的
生活を見直すことで粘液の分泌量を増やすこともできる、と北西先生はアドバイスします。秘訣は、軽く汗ばむ程度の運動を習慣にすること。
「鼻呼吸を維持できるぐらいの強度の運動をすると、一酸化窒素の放出が増え血管が広がるとともに血流がアップします。すると、体全体の体液の循環が促され、粘液の分泌量も増加。早歩きやスロージョギング、水泳、サイクリングなどの運動を、1日30分以上を目標に行いましょう」
鼻の粘液を増やすには、ハミングや鼻歌も効果的だそう。
「ハミングや鼻歌の振動が、鼻の粘膜の一酸化窒素を増やすことがわかっています。また、粘液の分泌は自律神経がコントロールしており、リラックスして副交感神経が優位になると、粘液の分泌も促進。家事や仕事の合間に、お茶でも飲みながらお気に入りの曲をハミングするなど、リラックスする時間を積極的に設けてみてください」
口呼吸になっている人は、口まわりの筋肉を鍛えることも大切です。
「食事にかための食材を取り入れ、1口30回を目安によく噛んで食べるようにしましょう。口まわりの筋肉が鍛えられるとともに、唾液が分泌されて口の中がうるおうのでおすすめです」
次回からは、暮らしの中で心がけたいさらなる粘膜ケアの方法を紹介します。
なお、鼻や口、のどの乾燥や違和感が長引いたり、悪化した場合は、病気が潜んでいる恐れも。一度病院で診てもらいましょう。