やめてスッキリしたものの一つ「飲み会」(写真提供:photo AC)
人生後半を見据えたら、今後不要なもの、大切なものに気づくことができた。人間関係や心配事を手放した先にあったものとは。ユキさん(46歳・食品会社勤務)の夫(73歳・会計事務所経営)は5台も持っていた自慢のバイクのうち、3台を手放す決断をしたそうで――。

缶ビールを買う店も変えて

いままで当たり前だった習慣をやめてスッキリしたこと――私の場合、真っ先に思いつくのは飲み会だ。3年前まで友達との交流といえば、夜の飲み会がもっぱらだった。でも、コロナ禍で飲食店が夜間の営業を控えたこともあって、自然とランチを楽しむように。ランチタイムは飲み代も安価で楽しめる。

結局、夜間営業を再開する店が増えてからも、「夜の飲み会」は控えめ。すると交際費がグンと減った。しかも夜更かしや深酒がなくなったぶん、体調が良くなった気がするのだ。

さらに昨年、事情があって奈良県の田舎の知人宅に居候させていただいたが、周辺にはお店もコンビニもない。その生活にすっかり慣れた私は、再び「コンビニまで徒歩2分」の都会の家に戻ってからも足が遠のいている。

ちなみに、以前はコンビニで購入していた500mLの缶ビールが、近所のスーパーなら40円も安いと知った。たかが40円、されど40円。恐らくこの1年間で1万円は得をした。そう思うと、ちょっぴりうれしい。

こんなふうに何かの習慣、生活スタイルやモノを手放した結果、心や懐が潤ったという経験は、大なり小なり誰にでもあるはずだ。