「弾けない」の意味が違う「ピアノ」

最後に挙げたいのが「ピアノ」です。こちらも意外と思われる方もいるかもしれないですが、鍵盤を閉じた状態のピアノの上に、本や書類、畳んだ洗濯物、ペン立てなどが置かれているお宅がチラホラ。

ピアノの上ではなくとも、椅子に置いている、もしくは、足もとにものを置いている方も。結果としていずれの場合もものが邪魔で、すぐ鍵盤を触れない状態になっています。つまり技術的にではなく、物理的に「弾けない」わけです。

現在進行形でお子様が使っているようなお宅でも見かけますが、大きくなったためにほとんど使わない、というお宅ではなおさら多く見かけます。

でもそれではピアノが可哀そう。あくまで楽器ですから、いつでも音を奏でられる状態にしておきたいものです。どうしても、物置きとしか使いようがないのであれば、手放して、どなたかに譲る、というご判断も良いと思います。

受講生の中には、使っていたお子様が巣立ったのを契機に、弾かなくなったピアノを専門業者さんに買い取ってもらったら「家の中に大きな空間が生まれた」と教えて下さった80代の受講生もいらっしゃいました。