厚生労働省の発表によれば男性の平均寿命は81.47年、女性の平均寿命は87.57年(2022年度)と、いずれも40年前から、9歳程度伸びたことになります。一方、介護保険制度における要介護又は要支援の認定を受ける人の数も増え、2018年度末で645.3万人に。この数は2009年度末(469.6万人)から175.6万人増えており、当然、その中には認知症の人も含まれていると予想されます。19年に渡って認知症の母を在宅介護している岩佐まりさんが、母親と祖母、祖父という家族3人を、20年以上介護してきたというめぐみさん(37歳)に話を聞きました。
人生の6割を介護に費やしてきて
私は今、37歳だから、中学生から数えると20年以上介護をしていたことになりますね。
そうか、人生の6割が介護だったのかあ。
同世代の人たちが、学生生活を楽しんだり飲み会に行ったりしているときに、私はお母さんが家じゅうになすりつけたウンチを拭いて回ったり、おじいちゃんを殴るおばあちゃんを止めたりしてたんですよね。
もちろん、死ぬほど大変でしたよ。記憶がところどころないくらいで。それでも最後までやり抜けたのは、自分を守れたからかなと思います。